[参考資料]
「水の都」の景観を保護
「広告、看板規制へ素案」
産経新聞(1996.8.2朝刊より)
「水の都」と呼ばれる松江市は来年度から、市中心部の水辺の広告、看板を規制する方針を固め、このほど素案をまとめた。建物の屋上などの広告規制をねらったもので、既存の市都市景観条例に詳細な規制項目を盛り込む。素案をもとにして話し合う市景観審議会の答申をへて来年四月から施行する考え。
◆大橋川など水路周辺対象 来年四月施行へ
平成7年に施行された同条例にも広告物の規制項目は設けられていたものの、「色彩のけばけばしいものは避ける」などと抽象的で、具体的指針は示されていなかった。県も屋上の広告物には厳格な基準を設けておらず、松江市が独自に行うことになる。
広告規制については、松江市の6月定例会議で、宮岡寿雄市長が大橋川周辺の規制に積極的な答弁を行っていたが、同市では、大橋川のほか、堀川、穴道湖と松江を縫うさまざまな水路の周辺を対象として考えている。
素案では、屋上に設置する広告塔や看板などの高さを、建物の10分の1以下、幅も同じく建物の幅以下に限定。県の基準では、建物と広告を含む地上からの高さでは、最大51メートル以下で、これを考慮すると高さが5メートル以内の広告しか建物につけられないことになる。このほか、屋上から広告物がはみださない、広告と建物をつなぐ支柱は見えないようにする、蛍光塗料や点滅する素材を使わない---など詳細に基準を設けている。
市内でも特に広告の多い水辺は大橋川にかかる松江大橋周辺。同市では、施行後、新規の広告物だけでなく、既存の広告も建物の改造時期に合わせての改善要請などを行い、広告を適正規模にしたいとしている。
素案は、7月24日開かれた松江市景観審議会で“たたき台”として提出。今後同審議会の中で調査委員会を設置、詳しい内容をつめ、答申として松江市に提出する。
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