[調査報告]
松江の瓦
その歴史 -5-


市内屋根並景観

 “たかが瓦”かもしれないが、瓦が街並み景観を象徴するポイントの一つであることは論をまつまでもない。松江の場合も例外ではない。市内にみられる出雲型の屋根瓦も、燻し焼きならではの素朴さと美しさをもって、城下町らしい落ち着きのある佇まいを演出してくれているのである。


市内屋根並景観(石橋町)

 例えば、千手院からの石橋町界隈の屋根群にみる、色あせた右肩上がりの黒瓦の連なりは美しく、歴史の重みが感じられるし、京店カラコロ広場の京橋川に面した西隣の一部には、明治の時代そのままの家並みが残っていて、その風情は見事である。

市内屋根並景観(カラコロ広場西隣)


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